研究者のための実験天国~専攻科から大学院へ 群馬高専専攻科 鈴木さん~vol.13

今回は、群馬高専 専攻科2年
鈴木さんにお話をお聞きしました。

進学先 東大 大学院 化学システム工学専攻

■高専に入った理由はなんですか?
理由は大きく3つあるのですが
1つ目は、中学生のころから理科、特に化学が好きでした。
2つ目は、受験に際して、目指すべきところとして高専が偏差値的にちょうどよかったということもあります。
3つ目は、就職が安定しているということを聞きまして当時は就職か編入か決まっていませんでしたので選択肢が増えると思いいいかなと考えました。

■高専に入学してみていかがでしたか?
私個人としては実験の回数が多かったのは非常に魅力でした。
中学生のころにはできなかった、なぜこうなるのかという現象の理解ができたのはよかったです。
さらに、実験も週一以上あって、自分でやってみて実験ができ満足度は非常に高かったです。

■進路に関して就職か編入はどのように選ばれましたか?
数多くの実験を重ねていく中で、将来研究職についてみたいという気持ちが非常に強くなりました。
そんな中、先輩方の話を聞くと、すぐ就職してしまうと研究者になるのは難しいということがわかりました。
よって進学の道を選びました。

■専攻科に行くか大学に編入するのかはどのように選ばれましたか?
正直、4年まで大学編入か専攻科か悩んでいました。
そんななか、研究室選びの際に先生と話をしていくなかで
今研究しているテーマが非常に面白そうで、さらにその研究をやるんだったら専攻科まで行ってやってみないかと
勧められたことで最終的には決めました。
特に5年から考えると3年間実験できるのでそこが魅力的でした。
大学に編入すると継続的な研究という観点で考えると1年時間が空いてしまうので私にとってはデメリットであると感じました。
今となっては、早い段階で学会とかも出させてもらったり、学部生だとできない経験も非常によかったですね。
後は、経済的にも半額なので助かってます。。。w

■専攻科の後の進路はどのように選ばれたのでしょうか?
研究者となるために、専攻科に行くのであれば、大学院に行こうと思っていたいたので特に悩みはしなかったですね
大学院は、自分で調べたものと指導教員の先生にもいくつか候補を出してもらい選びました。候補の基準として広い意味で、エネルギー関連分野の研究を行っていることを考慮しました。その中でも特に、光触媒を用いた水素生成とそれに関連する研究に興味を持ったためこのような形になりました。また、東大を選んだのも、高専生特有のおしり叩かれないと頑張れないこともありw
レベルの高いところで研鑽してみたいと思い選択しました。
今後に関しては、博士課程はあまり考えておらず、企業の研究部門で研究を続けたいですね。

■後輩へ一言あればお願いします
そうですね。。。高専生だけというわけではないですが、英語がネックになる場面が多いかなと思います。
特に5年の卒業研究の際は非常に忙しくてあまりそこに時間を割くのが難しかったです。
私は、3,4年の時に先に英語の勉強できたのが専攻科に入るときも大学院を受ける時も大きかったかなと思うので早めに英語は手を付けておいた方が良いです。
専攻科を選ぶにあたり、群馬のことしかわからないですが
10番以内に入っていれば問題なく進学できるかなと思います。
専攻科はいろんな意味で一定の期間のモラトリアムかなと思います。
自分のペースで研究できるという反面
先生が調整しないところだとバイトばっかしてる人がいるのも現状です。
専攻科のメリットは研究がたくさんできるところかなと考えているので、私はそのチャンスをつぶさないで研究した方がいいと考えています。
設備は必ずしも大学にはかなわないかもしれませんが、早い段階から研究に取り組めること、継続して3年間行えること、また研究室によっては学会発表も経験できることは大きなアドバンテージになると思います。
そのような積極的な理由で選ぶと専攻科は非常に素晴らしい環境だと思います。
頑張ってください!!