ないものはつくればいい!~九工大編入からのサークル立ち上げ~-vol.12

今回のインタビューは香川高専出身の田坂祐太さん

高専ベンチャーの合宿イベントに参加した話や、現在の九州工業大学での活動についてお話いただきました。

ないものはつくればいい!~九工大編入からのサークル立ち上げ~-vol.12

◼︎高専ベンチャーの開発合宿について
ー高専ベンチャーの開発合宿に参加したきっかけは何ですか?

 高専ベンチャーを知ったのは本当に偶然ですね。高専の5年の春に高専ベンチャーの開発合宿に参加させていただいたのですが、
それまで高専時代にWebサービスを開発していてtwitterから情報を収集している時に偶然、高専ベンチャーのことを知りました。

私の参加した合宿は高専ベンチャーとして初の合宿イベント(IGNITEイベント)だったのですが、参加する前は得体の知れない団体で大丈夫なのかなという気持ちもありました(笑)

しかし、全国から選抜された高専生と開発ができることは魅力的でしたし、今まで地方の高専にずっといて外に出て行ってみたいという思いから応募させていただきました。

あの時、勇気を出して応募したのは良い決断だったと思います。

ー合宿で得たものは何ですか?
 まず、アイディアを練っていく方法とデプロイまでの一連の流れの二つですね。
合宿に参加するまでは「思いついたらとりあえず作る」というスタイルでしかモノを作ったことがなかったのですが、合宿に参加して初めて、ブレストからアイディアを練ってサービスへと形付けていくという流れを経験しました。

私としてはチームでものづくりするということは始めてで、一人でつくる時と全然違って全てが新鮮でした。

開発においては、ソースコードを管理するgitのことからAWSなどのインフラまで、サービスを一から作りデプロイするまでの流れを経験しました。今となってはそれらは全て日常のように開発に利用していますが、高専の時に知っておけたことでそれからの勉強に役立ちました。

最後に、最もこの合宿で得たものがあります。
自分は母校の高専の中ではそこそこ開発能力はあるけど、全国の高専生はどんなものなんだろうくらいに思っていました。
合宿に参加してみると他の参加者との技術力の差が顕著にあって正直めちゃくちゃ悔しかったですね。
負けるもんか、これから絶対追いつき追い越してやろうと思いました。
この合宿が自分の今までの成長のルーツになっています。

今でもそうですが、いろんなイベントに参加すると、やっぱり上には上がいますし自分はまだまだだなって思います。
でもそれが楽しくて良い目標にもなったりしますし、そういう時技術者で良かったと思いますね。

◼︎九州工業大学での活動について

ー就職率が高いといわれる香川高専から、なぜ大学進学を選択しましたか?
大学へ進学したのはまだ自分が将来何をやりたいか迷っていたからという理由からです。
もともとものづくりが好きだったんですが、インターネットにつながっていれば誰でも利用することができるWebサービスは特に面白そうだと思っていました。

しかし、Webサービスといってもその中でもいろいろあって、それらを網羅的に勉強して自分が本当にやりたいことを見つけようと考えていました。

まず大学でそういう活動をしている団体を探したんですが、ありませんでした。じゃあ、そういったサークルを作りましょうかと、高専生ならではの無ければつくる精神ですね。

ーなるほど、それはおもしろいですね。立ちあげた団体について教えてください!
 学部4年生の時にWebサービスを開発するサークルP&Dを立ち上げました。
このサークルでは単に開発をするだけでなく、リリースし運用することを重視しているサークルです。

サークルでは主にチームでなんらかのサービスを開発しており、今までもいくつかのサービスを開発してきました。
また、活動の一環で技術を学ぶための仕組みがあります。

たとえば、インフラを勉強し、サークル内のネットワークなどを管理するインフラ部をはじめ、開発する内容にそって、iOS部、Android部、Web部などです。
そこでは、個々の得意な専門スキルを伸ばしてチーム開発に活かしていけるようにしています。

サークルのメンバーは15人いますが、なぜか8割が高専からの編入生となっています(笑)
ほとんどが高専生ということもあって、ある程度技術をかじってる人もいて他のサークルと比べると全然レベルは高いと思いますね。

サークル部屋には、机やラグがあったりで充実しています。なぜか部屋で常に生活しながら開発している人もいたりします。

ーストイックに活動されていそうですが、とても楽しそうですね。実際にサークルで開発しているものを紹介してください!

 今最も力を入れているのは、学園祭アプリ 学フェス です。
このサービスは、学園祭の実行委員がWeb管理画面から情報を入力することで、専用のアプリに学園祭の情報が配信されるというサービスです。

2014年度はお試しで4つ大学と高専に導入したのですが、非常に反響がよかったので2015年度は全国レベルでもっと普及を進めていこうと考えています。

学園祭の実行委員ってお金に余裕がないんですよね。そこで、このサービスを利用する学校やアプリのユーザに対しては一切、課金をしないことにしました。
多くの学校に学フェスを導入してもらうことで、他の学園祭との連携など、今までで距離的にできなかったことを実現させたいですね。

現在、学フェスのWebページやアプリを大幅アップデート版の開発中で、アップデート版は6月中にはリリースする予定です。

学園祭実行委員の方、興味があればまずこちらに相談してみてください!

Twitter : @planningdev
Mail : gakufes@planningdev.com

学園祭SaaS学フェス

執筆者 : 坂本時緒